エレクトロニクスの豆知識 | 種類・基礎知識 | 用語
突入電流とは、電源が投入された直後に一時的に流れる大きな電流のことを指します。
この現象は、電子機器や電気機器が起動する際に特に見られ、
モーターの始動、トランスフォーマーの充電、電源のスイッチング時などに発生します。
突入電流の主な原因には、コイルやトランスフォーマーなどの誘導負荷における磁場の構築、
キャパシタの充電過程での過剰な電流、電力回路内の残留磁気が挙げられます。これらの状況において、
短時間ですが通常の運転電流を大幅に超える電流が流れることになります。
突入電流は、電源回路や保護装置に大きな負担をかけることがあり、
場合によっては機器の故障や寿命の短縮を引き起こす原因となります。
また、電力網への影響により他の機器の動作にも悪影響を及ぼす可能性があります。
突入電流の測定は、電子機器の設計や品質評価の過程で重要です。
適切な測定器具を用いて突入電流の大きさ、持続時間、発生頻度などを評価することで、
機器の信頼性を高めることができます。