
シリコンダイオードとショットキーバリアダイオードの違い
シリコンダイオードは一般的な整流用やスイッチング用途に用いられ、
ショットキーバリアダイオードは高速応答性や低順方向電圧を活かして電源回路などに利用されます。
ここでは、これらの基本特性や利点・欠点を比較し、選び方のポイントを詳しく解説します。
シリコンダイオードとショットキーバリアダイオードの
主な違いって何でしょう?
簡単に言うと、シリコンダイオードは標準的なダイオードで、
順方向電圧が高く、逆耐圧が大きい特性があります。
ショットキーバリアダイオードは、金属と半導体の接合で構成されており、
低順方向電圧と高速スイッチング特性を持っています。
シリコンダイオードの特徴
シリコンダイオードは、P型半導体とN型半導体の接合で構成され、一般的な整流やスイッチング用途で使用されます。
- 順方向電圧が約0.7Vと比較的高い。
- 逆耐圧が高く、50V~1000V程度の範囲で利用可能。
- スイッチング速度が遅め(数μs~数ms)。
- 汎用性が高く、コストが低い。
なるほど。でもショットキーバリアダイオードの特長は何ですか?
ショットキーバリアダイオードは、シリコンダイオードと比べて順方向電圧が低く、スイッチング速度が非常に速いのが特長です。
ショットキーバリアダイオードの特徴
ショットキーバリアダイオードは、金属と半導体の接合を利用して作られており、低損失と高速応答が求められる用途に適しています。
- 順方向電圧が約0.2V~0.4Vと低く、電力損失を抑えられる。
- スイッチング速度が高速(nsオーダー)。
- 逆耐圧が低め(20V~200V程度)。
- リーク電流が比較的大きい。
シリコンダイオードとショットキーバリアダイオードの比較
項目 |
シリコンダイオード |
ショットキーバリアダイオード |
順方向電圧 |
約0.7V |
約0.2V~0.4V |
スイッチング速度 |
遅い(μs~ms) |
非常に速い(ns) |
逆耐圧 |
50V~1000V |
20V~200V |
リーク電流 |
小さい |
大きい |
用途 |
一般整流、スイッチング |
高速スイッチング、低損失用途 |
比較表からも分かるように、
用途に応じて適切なダイオードを選ぶことが重要です。
まとめ
シリコンダイオードとショットキーバリアダイオードは、それぞれ異なる特性を持ちます。
シリコンダイオードは高耐圧で汎用的な用途に適し、ショットキーバリアダイオードは低損失・高速動作が求められる回路に最適です。
用途に応じた適切な選択を行うことが、回路設計の最適化につながります。

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